施工進捗日記 

「セルロースファイバー・シーズンブレスの家」がスタートしました。 

2010/05/10

みなさんこんにちは、設計の鹿島です。

今回の建築レポートは、川崎市中原区の住宅地に新築する木造住宅の建築進歩状況を
お届けしたいと思います。これまでの進歩状況はサイトメニューの「施工進歩日記」を
ご覧下さい。また、ご覧になった方で何か疑問やご不明な点がありましたら、お気軽に
私、鹿島までお問い合わせ下さい。尚、お問い合わせは、サイトメニューのフォームから
お願いいたします。


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柱に構造の梁がきれいに収まっている様子です。梁を下から見ると2本のスリットが確認できます。柱に取付いたスチールコネクターにこの梁が挿入されドリフトピンが打ち込まれるとこのように柱と梁が緊結されます。

画像拡大しますと、打ち込まれたドリフトピンが確認出来ます。
◆今回、新築される住宅は、木造軸組工法ですが、構造の骨組みとなる土台や柱、梁の接合部を
頑丈なスチールコネクターによって強固に構築されますので信頼性の高い構造体になります。





◆一般の軸組工法の構造は、この土台、柱、梁に「仕口」や「継ぎ手」が加工されて構築されますが、構造的に大変重要な柱や梁に「仕口」、「継ぎ手」の加工(削り取られる)がされると断面欠損大きくなり本来持っている木材の強度を著しく弱めてしまい軸組工法の弱点となっています。


image001.gif一般の木造軸組工法の柱と梁の接合は「仕口」や
「継ぎ手」の加工が必要なため欠損が多い。

一般の木造軸組工法の構造梁の接合部

2枚の画像は一般的な軸組み工法で構造梁に補強金物の羽子板ボルトが取り付けられています。
左側の梁の一部に割れが入っているのが見えます。ちょっと心配ですね。
画像クリックで拡大します。
DSCN0591.JPGDSCN0532.JPG

互いの構造梁が組まれていますが、このままですと地震の激しい揺れや台風圧が掛かった時には、
簡単に外れてしまうので、このような金物で補強します。
あくまでもこの金物は、補強であって構造用の金物ではありません。



次の画像は、基礎に土台が取付けられている様子す。そして土台と土台が
繋がれております。

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土台は、基礎に埋め込まれたアンカーボルトで緊結されます。この土台の画像を見ると大変重大な事が発見できます。画像クリックで拡大して見て下さい。基礎のアンカーボルトが土台の繋ぎ部分に計ったように取り付いています。これでは、重大な欠陥になります。一般の木造軸組工法の構造の捉え方では、現実にこのような事を起こしてしまうというリスクがあります。一方のスチールコネクター工法で、このような事がもし発生したら土台を取り付ける事が出来なくなります。何故かと言うと、土台の繋ぎもコネクターを使いますので、アンカーボルトがコネクターに当たって取付け不可能となるからです。もし万一このような基礎でしたら取り壊して新たに基礎を造り替えて対応する事になります。(コネクター工法ではこのような事は有り得ませんが。)



次の画像も一般的な軸組工法で、柱は土台に乗っているのがお分かりかと思います。土台は基礎からのアンカーボルトによって固定されます。柱の要所、要所に取り付けられる、ホールダウン金物(見た事がありますか?)地震の時に柱が引き抜けないようにコンクリートの基礎と柱を直結する補強金物です。

DSCN0533.JPG
コンクリートの基礎に埋め込まれたホールダウン金物が土台を貫通して柱に取り付けられています。斜めに取り付けられているのは筋交いです。






★以下の画像は、スチールコネクター工法の構造組み上げの様子です。

スチールコネクター工法は、専用の金物を使用することで柱や梁を大きく削ることなく、接合部を頑丈に緊結しますので、一般の軸組工法に比べて構造の要である接合部の強度が飛躍的に高められます。


画像クリックで拡大します。
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クレーンで吊られた梁がこれから柱のコネクターに接合される様子です。
次の画像は、梁を柱のコネクターに挿入される様子です。
梁がコネクターに挿入されるとドリフトピンが打ち込まれます。これで柱と梁は、
ガッチリと緊結されています。





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柱のコネクターに落とし込まれた梁にドリフトピンが打ち込まれている様子です。
これで、柱と梁は、強固に緊結されました。

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1,2階の構造体がほぼ組み上げられた様子です。後、屋根組みの構造が残っておりますが、明日で、構造体の組み上げは完了します。

いよいよ、これからが本格的な建築の本番です。ガッチリと構造が完成しましたので
完成に向けてキッチリ造作工事に取り組んで行きます。

これから進んでいく建築工事の屋根工事、外壁工事、セルロース断熱工事、内装工事など、家の完成まで施工の進歩状況をレポートして行きたいと思います。

それでは、次回またお会いしましょう。ありがとうございました。八木/鹿島