お役立ちコラム 

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2015/03/04    
お役立ちコラム

◆家のヒートロスは、どの部分が大きいか。・・・・・


「家のヒートロスについて」

暖かい住宅を建てたい!・・・・・と思うと、みなさんは、どんなイメージをしますか。

断熱材をたくさん入れる。断熱材を厚くする。外張り断熱にする。家をビニールシートで包む。

いずれにしても暖かい家のイメージは、誰しも、断熱材のことを考えると思います。

断熱材を厚く、たくさん入れるだけで暖かい家になる。

本当に、そうでしょうか?

残念ですが、事実は違います。


下の図は、一般的な建物の各部位からのヒートロスのシュミレーションです


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ご覧のように、断熱材を入れる各部位の【屋根、外壁、床下】からのヒートロスは、

全体の 34,7% に過ぎません。この各部位【屋根、外壁、床下】の断熱性能に

コストをかけて、仮に2倍 にしたとしても、全体の省エネ性能は 17% 良くなるだけに過ぎません。

何処に問題があるのかと言いますと一番の問題は開口部とスキ間なんです。

こんな風に断言してしまうと、みなさんは、本当にそうなの?信用できないよ、

違うんじゃないの、半分疑いの眼差しでご覧になっているかと思います。

もしそう思っているなら、私と一緒に検証しましょう。



下の図は、建物の各部位【屋根、外壁、床下】の熱貫流率〔熱損失係数〕を

表示したものです。


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係数をご覧になってお分かりのように、開口部の熱損失係数は、【5,6】です。

なんと、壁【0,67】の1/8の断熱性能しかありません。


如何に開口部【サッシ】からの熱損失が大きいか、お分かり頂けたと思います。

この開口部【サッシ】の断熱性能を放っておいて、いくら外壁や天井、床下の断熱材を厚く入れてもそれは、「頭かくして、尻かくさず」のたとえで、効果が半減します。

暖かい住宅を造るために、何はさておいても一番に手をつけなければならないのは、開口部【サッシ】の断熱性能を高めて熱損失を出来るだけ少なくすることです。

※理想は、壁の断熱性能値により近づけることです。それと、建物のスキ間を出来るだけ少なくする
【建物の気密を高める】ことも必須条件になります。